カズミ魂継承! 阪神が18日、ソフトバンクを戦力外になった柳瀬明宏投手(33)の入団発表を西宮市内の球団事務所で行った。背番号はかつてのソフトバンクのエース斉藤和巳が背負った「66」となり「身が引き締まる思い。和巳さんに連絡を取ろうと思います」と話した。年俸1000万円での再出発だ。(金額は推定)

 球団が選んだ番号だが斉藤和巳を意識する以外にも理由がある。「金本監督の6番を2つ並べた数字だからね」。獲得に当たった木戸克彦球団本部プロスカウト部長は話した。

 10月22日、ソフトバンクから戦力外通告を受けた。一般企業への就職も考えていたが阪神からの誘いがあり、入団を即決した。「中継ぎ登板しかやっていないが、そこでの経験は多くしているつもり。気持ちで負けない投球をしたい」。

 05年度の大学・社会人ドラフト6巡目でソフトバンク入団。11年に右肘手術で育成契約となったが13年には自己最多タイの44試合に登板。通算216試合登板はすべて中継ぎ登板。中継ぎ陣の一角に期待される。

 幼少から各地で過ごしたが西宮市にも住んでいた。小学校の途中までいたという。高校は広島の如水館だったが大学は龍谷大。関西へのなじみは強い。もちろん虎党の熱狂ぶりも知っており、新天地での活躍を狙う。【編集委員・高原寿夫】

 ◆柳瀬明宏(やなせ・あきひろ)1983年(昭58)7月8日、西宮市生まれ。如水館-龍谷大から05年大学、社会人ドラフト6巡目指名でソフトバンク入団。入団から3年間で84試合登板と中継ぎでフル回転したが、右肘手術の影響で11年から育成契約。12年6月に支配下登録され復活も、15、16年は登板数も減り、今年10月に戦力外通告を受けた。176センチ、78キロ。右投げ右打ち。今季年俸は4000万円(推定)。