阪神藤川球児投手(36)が、背番号22をお披露目した。05年から12年まで絶対的守護神として君臨した当時の番号をつけてファン感謝デーに参加。トークイベントでは背番号の話題を振られ「自分はいいんですけどね」と照れくさそうに笑った。

 ただ、背番号変更の裏には球団やファンからの強い要請があったようで「(球団から)つけるのはお前しかいない、と言われた。スタンドから見ているお客さんに恥ずかしくないプレーをしたい。成績を残したい」と力強く宣言した。

 虎党も待ちわびていた瞬間だ。シーズン中もスタンドには、22番のユニホームを着たファンが多くいた。昨年の阪神復帰時は、呉昇桓の去就が未定で18番になったが、球児=22番というイメージはやはり強い。

 今季は開幕から5度の先発で1勝2敗、防御率6・12、シーズン途中で中継ぎに転向したが5勝6敗3セーブと不完全燃焼に終わった。22番復帰は再出発の意味合いもある。

 すでに来季は中継ぎ一本で勝負することが決定している。秋季練習、秋季キャンプを免除されたが、トレーニングを継続中。ロッカールームに引き揚げる藤川は「まあ、来年からなので」と多くを語らなかったが、22番の背中には決意がにじみ出ていた。