プロ2年目のDeNA今永昇太投手(23)が、Vより√の軌道を目指す。19日、神奈川・横須賀市内で自主トレを公開。1人で自主トレを行っており、ポール間ダッシュで体を温め坂道の傾斜を下り方向に走った。4度のブルペンでの感覚もいい。「このままいくとオープン戦あたりで必ず疲れて思い通りにならないときがくる。対処法を考えている」。

 2月下旬にあえて状態を落とし、シーズンに向けて上げていく。そして維持する。今永は右手で空中に、目指す調子の波を描いた。まさに√(ルート記号)の形だった。「トップの人は開幕してから平均すると、ずっと高いレベルを維持していると思うんです」。好調を維持したまま夏を乗り越えたい。昨年の経験から考えたことだった。

 新人だった昨年の波はVの形だった。6月までに5勝したものの、6月に調子を落として2軍落ちした。「追い込んで走り続けて、ファームに落ちてからどうすればいいのか分からなかった」。8月から持ち直して3勝を積み上げ、8勝9敗の成績を収めたが、規定投球回数には8イニング届かなかった。Vより√の必要性を痛感した。

 だから今季目標は「イニング数に焦点を置いて規定投球回数に必ず到達したい。勝ち数にも防御率にもつながっていく」。状態さえ良ければ、勝てるという自信の表れだった。【栗田成芳】