新背番号「1」で心機一転、今季にかける日本ハム斎藤佑樹投手(28)の生きる道が見えた。16日、韓国・KIAとの練習試合(名護)に2番手で登板し、失策が絡んで失点こそしたが、2回を内野安打1本、自責点0に抑えた。武器は今季から持ち球に復活させたツーシーム。狙い通りにゴロを打たせ、最速142キロを記録した同球種で空振り三振も奪った。

 走者を2人背負った斎藤は、今季への覚悟を1球に込めた。4回から登板し、1死一、二塁のピンチ。韓国・KIAの左打者・李仁行を速球2球で追い込むと、最後は低めのツーシームで遊ゴロに仕留めた。「ゲッツーを狙いにいきました。自分の一番勝負できるボール」。野手の失策で併殺は取れなかったが、今季の投球スタイルが確立された証しだった。

 ここ2年ほどは「自信がなかった」と封印してきたツーシームだが、今季は投球の軸にしようと、昨秋から改めて磨いてきた。三塁側を踏んでいたプレートの位置も、真ん中に変更した。「ほんの少しですけど、景色が違う」と実感。ツーシーム、カットボールを生かすために施したアレンジだった。