ソフトバンクが今季初のサヨナラ負けで、連敗を喫した。9回1死から痛恨の1発を食らった岩崎は「調子が悪くても、僕たちは投げてナンボなので」と、悔しさを隠せなかった。一時は打線が4点差をひっくり返し、1点ビハインドの9回も松田の8号ソロで追いつく粘り腰。だが、逆転した直後の6回に4番手五十嵐が同点とされ、5番手森は回をまたいだ8回に失点。最後は18試合連続無失点中だった岩崎が力尽きた。

 工藤監督は「ここまで頑張ってきた中継ぎ陣のせいにはできないよ」と話した。その言葉通り、今週は中継ぎ陣にかかる負担が大きかった。16日オリックス戦で先発千賀が背中の張りを訴え9球で降板。20日の中田は2回1/3で7失点KO、この日の寺原は危険球退場で2回2/3、4失点降板だ。

 さらに試合後、球団から守護神サファテが家族を見舞うため、米国に一時帰国することが発表され、絶対的守護神は帰国の途に就いた。30日に再来日予定だが、苦しい状況がしばらく続きそう。代役について工藤監督は「調子のいい投手を。連投のケースもあるので」と、固定せずに好調な投手に任せる考えだ。

 指揮官は「先発陣をしっかり考えていかないといけない」と言う。先発だった寺原はローテーションから外れる可能性が高い。この日、ブルペン入りしなかった千賀の次回登板も未定。2軍で好調の笠原ら若手を抜てきし、先発陣を再編する。8カードぶりの負け越しとなったソフトバンクに踏ん張りどころが訪れた。【石橋隆雄】