オリックスが阪神を自由契約になったライアン・ボーグルソン投手(31)との契約交渉で、大筋合意に達したことが12日、分かった。ラスベガスでのウインターミーティングに参加していた宮田渉外グループ長からこの日、帰国報告を受けた中村球団本部長は「感触はいい。内々に合意のところまできている」と説明。週明け15日から詰めの交渉に入り、来週中にも“オリックスのボギー”が誕生するとの見通しを明かした。

 ボーグルソンは阪神での2年間で主に先発として32試合に登板し、通算10勝10敗、防御率4・08の成績。今季はウィリアムス、アッチソン、リーソップらに押し出される形で3勝4敗にとどまったが、球団は「まだまだできる」と判断。今季コリンズ監督が電撃辞任した5月21日のオリックス戦(スカイマーク)で、6回を3失点にまとめた白星も決め手の一つとなった。

 球団は先発だけでなく、中継ぎもできる“器用さ”にも期待している。オファーの段階では「中継ぎをやってもらうこともある」と通達。阪神時代は先発を強く望んでいたが、球団は「短いイニングなら、より力を発揮できるのでは」と分析し、本人も了解済みだという。すでにメジャー7勝右腕、ジョン・レスター投手(29=オリオールズ)の獲得を内定しているが実力は未知数。ボギーの経験を買って、来季優勝への足がかりとする。【松井清員】