<阪神6-7ヤクルト>◇5日◇京セラドーム大阪

 ケビン・メンチ外野手(31)が崖っぷちで目覚めの気配を漂わせた。3試合目で7番に降格して迎えた初回、2死二塁の場面。ジャストミートした川島亮のスライダーを左翼5階席のフェンスまでかっ飛ばした。あとわずか1メートル右ならホームランだったが、開幕9打席目で紛れもなく1番の当たり。何より2試合連続で“取材拒否”するほど荒れていた本人が「良くなってる」と手応えをつかんだ幻の130メートル弾だった。

 結局その打席は“三振前の大ファウル”そのままに、フォークで空を切らされた。その後2打席も右飛と三飛で無安打は11打席まで伸びた。だが和田打撃コーチは「練習でできることが試合でもできるようになった」とうなずく。変化球を意識し過ぎて速球に遅れ、変化球に上体が突っ込む悪癖を徐々に修正。3試合で断を下す可能性もあった真弓監督も「良くなってる。もう1回、この打順で行く」と再スタメンを明言した。

 自然と守備もノッてくる。6回は二塁後方への飛球を追って平野と交錯したが、間一髪のスライディングで大惨事を回避した。右ひざの内側を強打し、大事を取って途中交代したが「滑らないとまともに衝突してしまうだろう?」と身の軽さを自画自賛。「最初の3試合はナーバスになったけど、火曜日から頑張る」と陽気な男に戻った。我慢の虎党も、メンチの言葉を信じて甲子園の大暴れに期待してみよう。【松井清員】

 [2009年4月6日10時37分

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