<巨人7-2ヤクルト>◇26日◇東京ドーム
巨人がヤクルトとの首位攻防戦に先勝した。リーグ戦が再開され、1番坂本勇人内野手(20)が2回に2点目の左前打、1点差に迫られた4回には相手の勢いを止める左前適時打を放つなど3安打の活躍で、セ・リーグトップに並ぶ7度目の猛打賞をマークした。今季負け知らずで昨年から14連勝中だったヤクルト館山を打ち崩す、切り込み隊長役を見事に果たした。チームは2位ヤクルトとのゲーム差を3とし、残る2連戦で一気の突き放しを図る。
インハイのボールでも巨人坂本はいとも簡単に打ち返した。1点先制して迎えた2回の第2打席、2死一、三塁でヤクルト館山の144キロを左前適時打した。「いい投手。積極的に行こうと心掛けました」と昨季から14連勝中だった右腕を撃破した。内角の球にも軸をぶらすことなく振り抜き、ベンチの原監督も目を丸めた。
リーグ戦再開後、最初のカードが首位攻防戦。3安打1四球で打線をけん引した。好調の館山にも「甘い球が来たら打つ」とスタンスは同じだった。初回はカウント2-1から「ボールになる球を我慢できたのがよかった」と外に逃げるカットボールを見逃した。次の「甘かった」という外寄り144キロをとらえた。得点にこそ結び付かなかったが左越え二塁打。いきなりの長打で自分も、打線全体も波に乗せた。
今季7度目の猛打賞。4回の第3打席でも適時打を続けた。だが、成長を実感したのはその後。5-2の6回、先頭で館山から四球を選んだ。2球でカウント2-0と追い込まれてから粘った。「2-3まで持って行っての四球。去年じゃ考えられない」と言葉に熱がこもった。これが小笠原の2ランを呼び込み、ダメを押した。
陰の努力がある。試合がなく練習も休みの日でも、風呂上がりに寮のトレーニング室でストレッチを欠かさない。黙々と動く姿が後輩たちには無言のメッセージだ。同じ寮生で1歳下の2年目藤村は「華やかな活躍の裏には、こんな努力があるんですね」と感じ入った。グラウンドでは先輩の優しさを見せた。最終回、1軍で初めて守備に就いた大田が三ゴロをさばくと、すぐに声を掛けた。「向こうも緊張してたし何か声を掛けてあげようと思いました」。
原監督は「坂本はすべてにおいてよかった。(6回は)追い込まれてからの四球。選手として成長を感じます」と褒めた。心身にたくましさを増したリードオフマン。お立ち台では「チーム全体でこの3連戦を意識していました。初戦を取ったんで3連勝できるよう頑張ります」と誓った。はにかんだ笑顔はない。しっかりスタンドを見詰め堂々と言い切った。残りの首位攻防戦も引っ張っていく。【古川真弥】
[2009年6月27日7時54分
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