<パCS第1ステージ:楽天11-4ソフトバンク>◇第1戦◇16日◇Kスタ宮城

 強打者の打球だった。3回2死三塁。楽天中島俊哉外野手(29)は初球、高め直球をひっぱたいた。打球はライナーで左翼ポールに直撃。7点リードとする本塁打に、「プロ入り初めて」のガッツポーズが飛び出した。中島は「良かったです。(ファウルに)切れなくて。監督に『ナイスバッティング』と言われました」とニッコリだ。

 野村監督批判で、出場選手登録を抹消されたリンデンの代役だった。「リンデン不在で負けたとは言われたくない」というのがチームの意地でもあった。リンデンが監督に謝罪する予定がケンカになった13日、中島は「僕が2、3本、打ちます」と代役以上の活躍を宣言。有言実行のアーチに「今日は代役になったでしょ!」と笑顔を見せた。

 左の手のひらには7針縫った手術のあとが残る。7月初旬の有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折の手術では、1センチほどの骨片が7つも出てきたという。まだ2軍にいた8月、その手のひらを見つめ、中島は言った。「この手術のあとは、いい打者、長距離砲の証しなんです。ノリさん(中村紀)は5回くらい、手術したっていってました。タケシさんも同じ個所を手術したんです。復帰したら本塁打を打ちます」。復帰後の活躍を夢見てリハビリに励んだ。努力がこの夜、報われた。

 6回には左前に安打を放つと、左翼手、遊撃手と2失策を誘い、一気に三塁まで進塁。この回、ダメ押しの3点を奪う起点となった。打って走っての活躍。短期決戦で勝つために必要なラッキーボーイの予感が漂う。【金子航】

 [2009年10月17日8時30分

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