リードオフマン道を突き進む。阪神柴田講平外野手(23)が12日、来年の春季キャンプ1軍帯同が確定した。シーズン終盤から、秋季キャンプまで動きをチェックしてきた真弓監督は「自主トレの段階で変わるかも分からんけど、今の段階では力が付いてきたから」と当確マークを与えた。

 柴田は高知・安芸キャンプ休日のこの日、安芸ドームでオフ返上で汗を流した。「和田さん(打撃コーチ)には、(1軍で)選球眼は最大の武器になると言われている」。約30分のマシン打撃では、まずはバントの構えをしながらバットを引いてボールの見極めを意識した。その後の打撃練習でも、ボール球は見逃すなど選球眼を徹底して鍛えた。「出塁が大事ですから」。次代のリードオフマンは自分の仕事を心得ていた。

 一方で、出塁せずとも相手に不快感を与えるのも仕事だ。あこがれの選手は赤星と公言する。その赤星は打撃マシンの球を何度もカットして、際どいコースの球をファウルにする技術を磨いてきた。それを伝え聞いた柴田は「オフに1回ぐらい必要だと思えばやろうと思う」と、先輩の実用的トレーニングに興味を示した。

 まだまだ発展途上の入団1年目。来季は背番号2を城島に譲り、新背番号00で再発進することが濃厚だ。「このキャンプではフォームを固めようと思う」。近い将来、赤星のような1番に君臨できることを目指し、まずは足元をしっかり見つめる。【鎌田真一郎】

 [2009年11月13日11時36分

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