日本ハム梨田昌孝監督(56)が長期政権を託される可能性があることが21日、分かった。今季途中、来季から2年間の契約を更新した。球団は2年ぶりのリーグ優勝を遂げた功績を評価し、今後も常勝球団の基盤を固めるためには、その存在が必要と判断。大社啓二オーナー(53)は「2年と言わず、3年でもやってもらえたらいいと思う」と構想を口にした。

 本拠地移転から6年で日本一1度、リーグ優勝3度、Bクラスは05年の5位の1度だけ。07年まで5年間、指揮を執ったのは現米ロイヤルズのヒルマン監督だが、その辞任後を梨田監督がしっかり引き継いだ。2年目の今季、選手起用も含め、優勝という成果を挙げたことを最大限評価している。

 大社オーナーは「常勝球団と呼ばれているけれど、もう終わったこと。これからが大切」と、今後進むべき道が長い視野での球団改革へつながると力説する。来季以降は少しずつ若返りを図りながらチーム強化を行っていくが、一貫した取り組みが不可欠になる。今回の契約更新の際にも球団のビジョンを説明し、梨田監督も理解。球団とともに青写真を描いていける現場トップとして、現状では見ているようだ。

 同監督はこの日、札幌ドームで行われたファン感謝イベントに参加。「来年は日本一にこだわってやっていきたい」と誓った。契約年数が計5年になれば、04年に「北海道日本ハムファイターズ」になってからは最長となる。梨田監督が東京時代の暗い過去を完全に変え、新たな伝統づくりをする旗手になりそうだ。

 [2009年11月22日11時7分

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