【フェニックス(米アリゾナ州)15日(日本時間16日)=四竈衛】ヤクルト由規投手(20)と増渕竜義投手(21)が、同地のスポーツジム「アスリート・パフォーマンス」での自主トレを公開し、同施設で練習するレッドソックス松坂大輔投手(29)に「押しかけ入門」した。13日からの練習では、松坂と同じグループでメニューを消化。今後は松坂に数々の質問を浴びせる予定で、メジャーのトップ選手から「エース学」を盗み取る考えを明かした。

 2年目の昨季、ローテ投手として5勝10敗に終わった由規は、改めて今季へかける思いを語った。「昨季は本当に悔しかったし、納得していません」。これまでは地元宮城で自主トレを行ってきたが、今オフは自ら「限界まで追い込みたい」と海外トレを決意した。偶然にも少年期からあこがれていた松坂と同施設となったこともあり、弟子入りを志願した。昨季、再三悩まされた右手のマメについて早速対処法を質問。「オーラがあるし、野球観が変わると思う。こうなりたいと、今まで以上に思いました」。

 昨季、わずか1試合登板に終わった増渕も、並々ならぬ決意で渡米した。松坂からは速球の磨き方を盗む予定。「見て吸収したい。どういうイメージで真っすぐを投げているのかを、ぜひ聞いてみたいです」。

 ともにドラフト1位の由規、増渕にとって、自炊、洗濯もこなす海外トレは、まさに「武者修行」。「正直言って勝つことしか考えてません」(由規)。「今年は何としてもチームに貢献したい」(増渕)。若きエース候補の2人から「候補」の2文字が取れる日も、そう遠くはない。

 [2010年1月17日9時27分

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