<西武1-2ロッテ>◇21日◇西武ドーム
ロッテ西村徳文新監督(50)が、開幕2戦目でうれしい初勝利を挙げた。1点を追う4回、5番大松尚逸外野手(27)が中前へ同点適時打、7回には右翼席へ勝ち越し弾を運んだ。投げては先発のサブマリン渡辺俊介投手(33)が8回途中1失点と好投。9回からは代役ストッパーを務めた薮田安彦投手(36)が07年以来のセーブを挙げるなど、新生ロッテらしく全員野球で接戦をものにした。
西村監督が、今季一番の笑顔でキャプテン西岡からウイニングボールを受け取った。右翼席から「ニシムラコール」。何度も思い描いた勝利の瞬間に1度ベンチに下がったが、再びグラウンドに出てファンの声援に応えた。「もっと楽に勝てればいいんだけど、こういう勝ち方も最高だね。昨日は負けましたが、コーチ、選手が慌てずにどっしりと戦えた」と監督初勝利を振り返った。
一番の孝行息子は5番大松だった。1点を追う4回1死二塁の場面で、4番金が前日から6打席連続となる空振り三振に倒れた直後だった。嫌な空気が流れたが、帆足の外角低めパームボールを中前へ運び、同点タイムリーで流れを引き戻した。
さらに7回、同じ外角低めパームを、体勢を崩しながらも力で引っ張り右翼席まで運んだ。「少し前に体重を乗せながら、ヘッドを利かして打つことが出来た。前の打席でも体勢を崩されてヒットできたことが大きい」と、今季1号を自画自賛した。
昨年は67試合で4番に座ったが、今季は新外国人の金に譲った。それでも飛距離重視の姿勢を貫き、キャンプからバットを10グラム重い920グラムに変えた。操作しやすいようグリップエンドを5ミリ太くした。全体的なバットの形状はソフトバンク松中やパイレーツ岩村に酷似。日米長距離砲のいいところをミックスしたニューバットで決勝ソロをたたき出した。
西村監督への恩返しでもあった。大松のバットケースは西村監督が現役時代に使用していた物で、「西村徳文」と大きく名前が入っている。大松が2年目の06年、当時ヘッドコーチだった西村監督から「活躍したらバットケース作ってあげる」とハッパをかけられた。ところが大松はロッカーに保管してあったジュラルミン製のお古に目をつけ、「これで十分です」と譲り受けた。西村監督が使い始めてから28年。バットケースに詰まった“ロッテ魂”も若き大砲に受け継がれた。【鳥谷越直子】
[2010年3月22日9時29分
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