<日本ハム2-3オリックス>◇3月31日◇東京ドーム

 目覚めた大砲、オリックスT-岡田外野手(22)が乱パ、そして天変地異を巻き起こした。3月31日の日本ハム戦(東京ドーム)の1点を9回にドラマが待っていた。無死一、二塁、新守護神ウルフから左翼席への逆転3ラン。岡田彰布監督(52)にも監督通算400勝をプレゼント。チームは3連勝で、21年ぶりに開幕3カード連続の勝ち越しで首位をキープした。そしてこの一撃で、昨年のパ・リーグ順位がそっくり逆転する珍現象を呼び起こした。

 2人の岡田が最後の最後で笑った。できすぎたドラマは完封負け寸前の9回だった。連打で一、二塁とし、日本ハムの抑えウルフに肉食恐竜ティラノサウルスのイニシャルをつけたT-岡田がかみついた。「監督と正田さん(打撃コーチ)に大振りせずにコンパクトにと言われた」。バットを短めに握り、カウント0-1からの2球目。外へ逃げる150キロツーシームを長いリーチで拾うと、打球は逆方向の左翼スタンド最前列に届いた。2戦連発の逆転3ラン。新生オリックスの目玉が土壇場で決めた。

 T-岡田はバントの選択肢も頭によぎったと振り返るが、指揮官に迷いはなかった。「バント?

 そんなん全然ない。『打ち』だけよ。センターでもどこでも入る言うとったんよ。連打が出るようなアレ(展開)やないしな。ホームランしか(ない)と思うてた」。

 開幕から打つ手がことごとくはまる。不調だったT-岡田を28日ソフトバンク戦では“リフレッシュ休養”させ、1発の出やすい東京ドームの日本ハム2連戦で先発復帰させると決めていた。2戦連発には「もう少し時間かかる思うてたけどな。この球場が助けてくれたんよ」とおどけた。

 「岡田、岡田で、サッカーにも岡田がおるし、紛らわしいやんか」。昨秋就任した岡田監督のアイデアで一般公募によって、新登録名にいたった。和製大砲として素質を見込み、英才教育を施してきた愛弟子の働きで監督通算400勝を手にした。「もろたよ。今までの、あれへんけどな」。100、200、300勝といずれも記念球はない。通過点としてこだわりを持っていなかったが、この日はレスターから手渡されたウイニングボールをユニホームのお尻にしまった。

 3連勝で、21年ぶりの開幕3カード連続の勝ち越し。昨年は大差の最下位チームが首位快走だ。この日の結果で、パ・リーグが昨年と全く逆の順位になるという珍現象も引き起こした。戦国時代に突入したパの中心に、岡田オリックスがいる。【押谷謙爾】

 [2010年4月1日11時31分

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