<日本ハム2-1西武>◇3日◇札幌ドーム
日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が史上2人目となる開幕から3試合連続2ケタ奪三振の快投で、チームの連敗を5で止めた。5回を除く毎回の11奪三振で、西武打線を圧倒。8回6安打1失点の内容で、今季3戦目にして初勝利を挙げた。143球の力投で、チームにとって12日ぶりの白星。今季最速150キロをマークし、防御率も1点台に突入。エースのエンジンがかかってきた。
ダルビッシュが、トンネルを抜けた。チームの連敗を5で止め、今季2勝目をもたらした。決勝打の坪井とお立ち台を占拠し、「みんなで協力し合って、1つの試合をつくることができた」。特別な1勝の重みを、自分の言葉で解説した。
原点回帰で、西武打線を破壊した。最速150キロをマークした直球中心の組み立てだった。勝負どころでの決め球にフォーク、スライダーと精度の高い変化球を主体に、三振を量産した。8回に失策絡みで1死一、二塁のピンチを招いたが、中村に3球勝負。最後はスライダーで空振りを誘った。無失点で切り抜け、新守護神ウルフにバトンタッチ。来日初セーブをおぜん立てする、完ぺきな仕事だった。
3試合連続の2ケタ奪三振は08年9月の4試合連続以来、自身2度目。計3試合で早くも35個、奪三振率は13・70でこのままのペースならば、91年野茂(近鉄)以来の年間250三振以上は確実だ。例年、夏場以降に体のキレが増し、コンディションはピークに到達する。春の異常事態は、6年目の進化の象徴だ。
この日はオープン戦から封印してきたカットボールも交ぜ、新球ワンシームは控えめだった。相手チームの今季戦略の1つが、待球。球数は自然と多くなるが、「うまく利用してやっていますから」と察知している。場面に応じて三振を狙い“K”の山を積み上げてきた。今季の35三振のうち見逃しは1つだけで、この日もすべて空振り三振。思うがままに、打者との勝負にケリをつけてきた、証しだった。
今季3戦目で、豪快に初勝利。中継ぎ陣の乱調もあったが、ようやく好投が報われた。昨年のWBCで抑えを経験。韓国との決勝では9回に同点にされるなどの苦境を実体験し、先発、中継ぎとそれぞれの仕事の厳しさを理解した。
「勝ちが消えても気にしていない。中継ぎの人を信頼しているんで」。リーグ連覇、昨季達成できなかった日本一を目指すスタートラインをつくった。「あまりズルズルいくわけにはいかない。一応、昨年の(パ)覇者なんで」。高く、強く伸び続ける大黒柱の生命力が、みなぎった。【高山通史】
[2010年4月4日9時49分
紙面から]ソーシャルブックマーク



