<オリックス4-4ソフトバンク>◇5日◇京セラドーム大阪

 執念の引き分けだ!

 ソフトバンク川崎宗則内野手(28)が、土壇場で同点適時打を放った。オリックス戦の9回裏。2点を追いかける2死満塁の場面で、値千金の中前打を放ち同点に追いついた。9回裏からは、勝利の方程式「SBM」による継投で今季初の延長12回引き分け。9連戦を7勝1敗1分けで乗り切ったチームは貯金8をキープし、首位ロッテにゲーム差なしの2位と迫った。

 勝ちに等しい引き分けとは、まさにこの事だ。2点を追いかける9回裏2死満塁。打席の川崎の頭には「負け」の2文字などなかった。オリックス・レスターが投じた2球目。145キロの外角直球を中前に弾きかえした。2者が生還。土壇場の同点劇に、ベンチは沸き上がった。

 川崎

 みんながつないでくれたからね。あそこから追いつけたのは本当に大きい。

 選手会長として「あきらめムード」など許さない。この日は3回に3点を先制された。打線も苦手近藤の前に4回まで無安打。それでも5回。2死一、二塁の場面で、左中間へ2点適時二塁打を放ちチームを鼓舞した。結局この日はチームの全得点をたたき出す4打点の活躍。パ・リーグ首位打者(3割7分8厘)も独走中のチームリーダーが引っ張る打線相手には、セーフティーリードなど存在しない。

 土壇場の同点劇には、予兆もあった。試合前練習のウオーミングアップ中。川崎がふとしゃがみ込んだ。足元には、グラウンドでは珍しい100円硬貨。「100円拾ったから、今日はいい事あるかも」。少年のように笑いながら、球団関係者にその100円を手渡していた。

 12回表にも無死から右前打を放ち、チャンスを演出した。「最後(12回)も何とかしたかったけど。でもこの戦い方は明後日(7日)につながる」。チームの連続試合本塁打は14で止まったが、打線の勢いは止まらず今季初の9連戦を7勝1敗1分けで乗り切った。「(9回は)よく2死から追いついたね」と秋山監督。今季最長4時間55分の試合で勝てはしなかったが、帰りのバスに乗り込む選手らの表情は一様に明るかった。7日からは本拠地で、2位に同率で並ぶ西武戦。止まらなかった勢いで、獅子を狩る。【倉成孝史】

 [2010年5月6日12時2分

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