<阪神4-3広島>◇9日◇甲子園

 帰りの通路で「ピンクパワー」と笑った。阪神クレイグ・ブラゼル内野手(30)が、前田健から2打席連続弾をぶっ放した。母の日にちなみ、リストバンドと疲労軽減用のチタンネックレスにピンク色を入れた。そして極め付きは打撃用手袋。金本が昨季使用していたものを借りた。しかも手首部分に妻ラニーさんの名前と「MOM(マム)」(母メアリーさん)の文字を黒のマジックでばっちり書き込んだ。

 まずは2回。141キロの外角直球をジャストミートした。左中間に飛び込む先制の10号ソロに「強くたたくことができた。逆方向に意識して打てばいい打者としてやっていける」と胸を張った。4回は内角直球を右翼席にたたき込み、リードを広げた。2打席連発は甲子園では初めて。浜風を切り裂いた1発に「ラッキーなことにいい形で打てた」。ベンチ前のハイタッチでは打撃用手袋を貸した金本から、まるで“縁起物”のようにさすられた。驚きのピンクパワーだった。

 同点の7回先頭では右翼フェンスを直撃する安打で出塁し、マートンの勝ち越し2点二塁打を呼んだ。お立ち台では「球場に来ている皆さんも、奥さん、お母さんに大きなハグ(抱擁を)してあげてください」と大声で呼びかけた。母の日に突然現れた「ピンクのブラ」が、甲子園と世の中にパワーを振りまいた。【益田一弘】

 [2010年5月10日7時54分

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