<ヤクルト0-2ソフトバンク>◇15日◇神宮

 打者の本能が決勝の中前2点適時打を呼び込んだ。ソフトバンク川崎宗則内野手(28)だ。2回表。2死二、三塁で、狙い球を直球に絞った。だが、初球、109キロのカーブが来た。「反応?

 そうです」。流れる体を右足で受け止め、ジャストミートしてみせた。

 本能が打たなければいけないシーンと察知していた。すべてを背負っての打席だった。直前に無死一、二塁で8番山崎が送りバント。「2死二、三塁で川崎を想定した。川崎への信頼です。カツキ(山崎)がバントを決めてくれた」(大石ヘッドコーチ)。ベンチは投手和田の凡打を計算し、2死二、三塁で背番号52の打席に託していた。その期待に応え、川崎は「ここで打たないとって場面。連敗していたし、打ててよかった」と笑みをこぼした。

 交流戦直前の一戦から、これで4試合連続安打。セ投手相手でもノンストップだ。好調の要因の1つに、野球選手として無上の喜びを感じながらグラウンドに立っている。「毎試合毎試合楽しんでやっている。何の問題もありません」。もちろん、遠征先でも宿舎出発前から筋力トレーニングに1時間以上費やすなど、安打量産の準備に抜かりはない。

 5回には得意のセーフティーバントも決め、チーム唯一のマルチ安打。交流戦3試合で計4得点と本調子とは言えない打線にあって、タカの元気印が頼もしい。

 [2010年5月16日10時47分

 紙面から]ソーシャルブックマーク