日本ハムのドラフト1位早大・斎藤佑樹投手(22=早実)が、プロ野球の新人史上初めての勲章を手にした。16日、新聞や雑誌の記事データサービスを提供する「エレクトロニック・ライブラリー社」(東京・品川区)が、「2011年の注目キーワード」10個を発表。斎藤が、個人名、スポーツ界で唯一のランクインを果たした。注目度の高さは、もはや球界、スポーツ界を飛び越えていることが証明された。この日は都内のホテルで行われた早大の秋季リーグ、明治神宮大会優勝の祝賀会に出席した。

 過熱する佑ちゃんフィーバーは野球界だけにとどまらなかった。記事データサービスを提供するエレクトロニック・ライブラリー社が発表した「2011年の注目キーワード」10個の中に、「斎藤佑樹」がランクインした。

 このキーワードは、同社が提供するデータベースに登録されている約220万語の中から、ヒット数の増減を数値化、分析したもので、斎藤のほかには政治部門で「中国」「統一地方選挙」、経済産業部門で「アンドロイド」「格安航空会社」、社会その他部門で「斎藤佑樹」「大阪駅」「クーポン(共同購入)」などが選ばれた。個人名でランクインしたのはたった1人だった。

 同社のキーワード予測は86年から始まったが、野球界から選ばれたのはメジャー移籍した07年の松坂以来。個人名でのランクインも09年のゴルフ石川遼以来のことで、新人選手としては当然史上初めてだ。関係者は「(ドラフト以降の)11月に入って急激に指数が上がりました」と、驚いた。

 斎藤はこの日、都内で行われた早大の秋季リーグ戦、明治神宮大会の優勝祝賀会に出席。「4年間、早稲田のユニホームを着させてもらって、キャプテンをやらせてもらって、いい思い出ができました」と、集まった仲間、OBに感謝した。

 最後の大会を終えて以降も、日本ハムの契約、入団会見だけではなく、「流行語大賞特別賞」「ゆうもあ大賞」への出席など、多忙な日々を送っている。「気疲れ?

 あると思います。高校3年のときもこんなにイベントはなかった」と話したが、これで主だった年内の行事も終了。年明けの入寮、新人合同自主トレ(鎌ケ谷)に向けて、いよいよスイッチは切り替わる。

 「斎藤佑樹」とともにランクインしたキーワードの中には「就職難」という厳しい言葉も並んでいた。プロ野球選手として、社会人1年目を迎える来季。「自分が好きな野球をやって仕事ができる環境ですし、一生懸命やって、夢と希望を与えられるような選手になっていきたいです」。球界の枠を超えて社会現象を巻き起こす佑ちゃんが、日本の未来を明るく照らす。

 [2010年12月17日8時49分

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