阪神坂井信也オーナー(63=電鉄本社社長)が4日に大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、トレード補強に関する「トップ会談」を開く考えを明かした。

 南信男球団社長(56)が2月28日に打てる外野手の獲得を画策することを明言した。「そういうことは理解できる。しっかりと打ち合わせしたい。月曜日に会うかもしれない」。早ければ本社と球団のトップが7日に話し合い、編成方針を確認する方向だ。

 若手によるセンター争いはまだ盛り上がりに欠けている。右肩痛を抱える金本も完全復活の時期が不透明。そこで南球団社長は長打のある外野手のトレード構想をぶち上げた。坂井オーナーは基本的には容認するが、推移をしっかりと把握する姿勢だ。

 「どういう人を狙っているか聞かせてもらってない。どこの誰と(こっちから)言っても足かせになるし、決まりましたって持ってこられても困る」。

 坂井オーナーは今季の外野陣に対して悲観的なわけではない。「金本も開幕を目指している。華々しい感じはないけど、センターもええ競争をしている。将来を期待しているのか聞いてみないと分からないから」と長期的視野でのチーム作りも念頭にあるようだ。

 リーグ制覇を達成するためにFA小林宏を1月末に獲得するなどここまで補強には積極的。外野手の緊急補強が現状に適しているか、納得のいく材料を求めていく。