<ロッテ1-0ソフトバンク>◇30日◇QVCマリン

 ソフトバンクがエース杉内俊哉投手(30)の粘りの投球も実らず、今季初の連敗&カード負け越しを喫した。杉内は11安打されながら1失点完投。打線の援護に恵まれず、QVCマリンでは03年7月18日以来2843日ぶりの黒星となった。チームは4月戦線を8勝6敗1分けの3位。もっとも杉内、和田の両エースが未勝利のままでは勢いに乗れない。

 杉内の最後の願いもむなしく終わった。最終9回の攻撃。登板を終えた背番号47は、三塁側ベンチで声を出し続けていた。1死満塁の逆転機。だが結局打線が無得点に終わっての敗戦。現実を受け入れ、杉内は下を向くことなく、球場を離れた。

 杉内

 しゃーないです。打たれすぎた。(11安打されて味方打者の)気分が乗らない。

 援護を受けられなくとも「耐えるしかない」と我慢の投球を続けたが、むしろ打者のリズムをつくれなかった自分を責めた。

 10メートル以上の強風で、大きな武器を失った。チェンジアップの制球が定まらない。直球と2種類のスライダーで粘り続けた。毎回の11安打を浴びた。4四球。得点圏に走者を置かなかったのは、2回の1イニングしかない。それでも、1失点完投。3回は、無死二塁で岡田の送りバントを自ら素早く処理して三塁封殺。その岡田はけん制で誘い出した(記録は盗塁死)。ポテンシャルをフルに発揮して135球を投げ抜いたが、勝利の女神はほほ笑まなかった。

 杉内がQVCマリンで負けた事実が、自軍の強力打線となかなかかみ合わない現実を、よりクローズアップした。杉内にとって03年7月18日以来、約8年ぶりとなるマリン黒星。千葉不敗神話にピリオドを打たれた。チームにとっては、4月26日の先発和田に続き、エースが完投負け。その和田と杉内の2人の主軸投手が、ここまで3戦未勝利だ。4月中に両左腕に勝ち星がつかない異例の事態は、波に乗りきれない現状を象徴している。

 チームは今季初の連敗。6カード目で、初めてのカード負け越しも喫した。

 秋山監督

 点が取れんと話にならんな。杉内は守りも含めて粘りながら投げていた。(杉内と和田に)勝ちがつかんなあ。かみ合えばいいんだけど。

 今季初黒星となった杉内は、3戦で防御率1・64。好投を演じ続ければ、きっと勝ち運も巡ってくる。過去3度5月に月間MVPを受賞しているように、得意な5月もやってくる。今は月が変わって、ツキが回ってくるのを待つしかない。【松井周治】