<日本ハム3-0ヤクルト>◇18日◇札幌ドーム
日本ハムは投打の2大スター競演でヤクルトに快勝した。先発ダルビッシュ有投手(24)が8回5安打無失点。自身5連勝でホールトンと並ぶリーグトップ5勝目はプロ通算80勝目となった。打っては中田翔内野手(22)が2回の先制適時打に、6回には好走塁も披露した。ダルビッシュ先発時は3試合連続決勝打と強力に援護。そろってのお立ち台も今季初だった。
強力援護してくれる“弟”を、それでも“兄”は厳しく戒めた。
ダルビッシュ
走塁もしっかりやってくれるし、心強いですね。でもシーズン終わってみないと分からない。1戦1戦に集中して、準備をしっかりしてやっていってもらいたい。
今季初めて2人で並んだお立ち台。相変わらず褒めてはくれない先輩に公開で飛ばされたゲキを、隣でしっかりと胸に受け止めた。
中田
それはそうです。シーズンが終わってみないと分からない。もっともっとダルさんを、ダルさんだけに限らず投手の方を、楽にさせてあげられるように打っていきたい。
2回1死二塁から先制の適時打を放った。ダルビッシュが先発の時には3戦連続で援護。「いつも同じ気持ちで打席に入っているが、ダルさんの時は特に早めに点が取れれば有利になる」との思いを込めた一打だった。
二塁走者だった6回には、一邪飛でタッチアップし追加点につなげた。「足が遅い分警戒されていない」。すぐ横でキャッチボールをしていたダルビッシュも、積極果敢に次の塁を狙っていく姿勢を、満足そうに喜んでいた。
ダルビッシュは3年間、中田の能力を信じて厳しく接してきた。だがそんな中にも「アメとムチ」はある。今季は1軍で奮闘する野手最年少を、休日にはコーヒーショップへと誘い、リラックスタイムを共有。入団当初は口うるさい小言を理解ができなかった中田も、今では尊敬のまなざしで背中を追っている。
広島市内にある中田の実家には、思い出のツーショット写真が飾られている。昨年8月6日の楽天戦。初めて2人でお立ち台に上がったときのものだ。
ダルビッシュ
あいつは走塁や試合前の準備が課題だったので、ちゃんとやれるようになったのはいいと思う。
ダッグアウトに下がったエースは、ファンの大声援を遠くに聞きながら、少しだけ、褒めた。思わず漏れた本音。2人の記念写真が増えるたび、チームは頂点へと近づいていく。【本間翼】



