決めるぞ、史上最速&8年ぶり本拠地V!

 12日のヤクルト戦に先発予定のソフトバンク摂津正投手(29)が、24試合制以降では最速となる20戦目での交流戦Vを決める。現在優勝マジックは3。4勝目をマークすれば交流戦MVPも見えてくる右腕が、03年リーグ優勝以来の本拠地Vをもたらす。

 優勝がかかる登板を目前にしても、摂津はマウンド上同様に冷静だった。日本ハムなど2位以下の勝敗にもよるが、12日は史上最速の交流戦Vと8年ぶりの本拠地Vがかかるマウンド。それでも右腕は、リーグ連覇へ向けた一戦であることを強調した。

 「誰もそういうこと(本拠地V)は考えていないと思う。そこに目標を置いている人はいないと思うので」。

 目標はあくまでリーグ連覇、そして日本一だ。だが大目標へ向けた勢いを加速させるため、まずは本拠地で「今季1冠目の」を自身の右腕でつかみとるつもりだ。冷静な言葉とは裏腹に、大事なマウンドへ向けた気持ちはすでに高まっている。

 「最後まで投げきる気持ちはいつも持っている」。

 昨季まで2年連続で70試合に登板し、勝利の方程式の柱としてフル回転してきた。今季から先発に転向。スタミナなどを不安視する声もあったがここまで既に5勝をマーク、5日の広島戦ではプロ初完投を初完封で飾った。

 転向当初は登板直前に肩をつくる際にブルペンで60~70球を要していたが、徐々に減らし現在は30球程度で準備できるようになった。球数制限を設けていた首脳陣も完投能力に太鼓判を押し、すでに制限は解除。現在交流戦3勝で防御率も0・82と安定しているだけに、4勝目をマークすれば、優勝チームから選出される交流戦MVPも見えてくる。

 驚異的な記録もかかる。現在チームの交流戦防御率は1・19。今日からの4試合をすべて完封すれば、史上初の交流戦防御率0点台も達成できる。残り4試合の先発予定は杉内、摂津、和田、ホールトンの4本柱で、偉業への期待も高まる。チームとしてもリーグ連覇と日本一が目標。交流戦Vでは胴上げなど派手なパフォーマンスは行わない予定だが、まずは摂津が今季1人目の“胴上げ投手”を目指す。【倉成孝史】