<楽天0-0ソフトバンク>◇14日◇Kスタ宮城
復活アピールだ!
ソフトバンク大隣憲司投手(26)が、今季初先発し8回1安打無失点と好投した。2月に父が死去。今季初勝利を届けることはできなかったが、6回まで楽天打線を無安打に抑える好投を見せた。後半戦のローテ入りへ、大きくアピール。延長12回、0-0の引き分けに終わったが、出遅れた左腕の復調は投手陣の層をさらに厚くした。
天国の父もひと安心しただろう。大隣の今季初先発は、大記録の予感さえ漂わせた快投だった。8回2死、この日115球目で伊志嶺を左飛に打ちとると、少し満足そうな表情を浮かべ、ベンチへ引き揚げた。8回1安打無失点。白星こそ手にできなかったが背番号28は輝きを取り戻した。
「自分らしい投球ができた。練習したことを出せた。勝ちはつかなかったけど、2軍でやってきたことができて良かった。マー君(田中)と投げ合ったけど、変な意識はなかった。先発という本来の職場で仕事ができた」。
楽天田中に負けじとスコアボードに「0」を並べた。6回まで無安打無失点。7回先頭の3番聖沢が放った高いバウンドの二塁へのゴロは、微妙なタイミングでセーフ。スコアボードに「H」ランプがつき、快挙はならなかったが、充実感に満ちたマウンドだった。
今年2月6日、父繁さんが69歳で急性心不全のため他界した。宮崎キャンプ中の悲報だった。「自分は大丈夫です。でも、母が心配ですね」。父のために、ショックを受けた母敏子さんのためにもマウンドで輝きたい。だが、気持ちとは裏腹に腰痛などで調整が遅れた。
2軍では1軍で活躍するためにテーマを持ってレベルアップを図った。「緩急をつけること」と「下半身に粘りをつけること」。あえて変化球を使う場面を増やした。下半身をうまく使うフォームを意識。2軍での結果より、1軍につながる投球だけを意識した。
高山投手コーチは「大隣は良く投げた。立ち上がりは緊張していたけど。大隣のことをよく書いてあげて」とべた褒め。後半戦のローテ入りをアピールし、今後も1軍同行が決まった。
延長12回引き分け。2位日本ハムとのゲーム差は1のままだが、先発陣に新たなピースが加わったことは大きな収穫になった。【奈島宏樹】



