<パCSファーストステージ:日本ハム2-5西武>◇第1戦◇29日◇札幌ドーム
日本ハムが、崖っぷちに立たされた。エースのダルビッシュ有投手(25)の快投を生かせずに延長11回の末、逆転負け。7回まで4安打1失点とほぼ完璧だったが「仕方がないですね。ヒサシさん(武田久)なら、仕方がない」。25歳の大黒柱は、誰も責めることはなかった。
直球系のツーシームを含めた速球の計44球が150キロ超えと、ネット裏に陣取ったレンジャーズ、ジャイアンツ、レイズの視察団を魅了した101球だった。最速155キロをたたき出した直球を軸に、右打者はスライダー、左打者はチェンジアップ中心。シンプルに、打ち気をそらした。「(西武打線は)対応できていなかったと思う」と自負できるほど圧倒した。
分岐点は8回。余力十分に見えた、降板劇が裏目に出た。無四球と完投ペースだったが取りやめた。関係者の話を総合すると右腕の肩またはひじに、投球に支障がない程度の軽微の張りがあったもようで、大事をとった。中17日と休養十分の登板間隔ながら、アクシデントに見舞われた。
本拠地開催のアドバンテージも生かせず、超満員観衆は失意に暮れた。梨田監督は「次のことも考えての交代。悔いはない」と毅然(きぜん)と振る舞った。ダルビッシュは、7回終了後の首脳陣とのやりとりの詳細は「ここで言うべきじゃない」と、口をつぐんだ。土俵際に追い詰められたことに変わりはない。「(ファーストステージ突破は)できると思っている。応援するしかない」と、チームメートに託した。【高山通史】



