オレの打撃フォームはオススメできん。日本ハム中田翔内野手(22)が4日、来季入団する新人たちに“がに股禁止令”を説いた。

 この日、札幌ドームで行われたファンフェスティバルで新人たちがファンにお披露目された。ドラフト3位の東大阪大柏原・石川慎吾(18)の目標は中田。前日3日の入団発表では「中田選手もフルスイングということでは一緒なので、負けないようにしたい」と瞳をキラキラさせていた。

 今年、高校球児たちもまねた中田の“がに股打法”だが、中田自身は「高校生は何でもまねしたがる。オレの打ち方はまねしないほうがいい」と注意を促す。体が出来上がっていない選手が、まねをした場合、下半身の故障につながるリスクがあるとの理由からだ。

 腰の位置をグッと下げ、がに股姿勢からバットを振り抜く。「あの低い位置から、なかなかバットは振れない。もともとスイングスピードがないと無理」。球界屈指のスイングスピードがあるからこそ可能な打法というわけだ。

 今年、この独特な打法で飛躍的に成績がアップ。高校球界を沸かせたスラッガーは、入団4年目で、ようやく1軍に定着した。「自分に合っている」と分かってはいても、故障の不安がつきまとい迷いもあったが、今は違う。シーズンを通して、がに股に耐えられる体作りを目指して、今オフは走り込みなど下半身を徹底強化する。【中島宙恵】