まだまだ偉業を目指します-。昨季300セーブを達成した中日岩瀬仁紀投手(37)が15日、通算防御率1点台復帰を目標に挙げた。鳥取市内の施設「ワールドウイング」で恒例の自主トレを公開。屋外でもキャッチボールをするなど本格的にトレーニングをスタートさせた左腕の次なる目標は350セーブ?

 それとも前人未到の400セーブ?

 守護神は意外な数字を目標に挙げた。

 「通算防御率は気になる。なんとか1点台にしたい。ここから0・02はなかなか下がらないけど、今年はそれができたらいい」

 プロ13年間で746試合に登板している岩瀬の通算防御率は2・02。最後のとりでとなる守護神にとって、チームの勝敗につながる自身の防御率は気になるという。昨季は48回2/3を投げて自責8。まったく同じ成績を残せば、07年以来の1点台(防御率1・99)に復帰することになる。

 探求心が衰えることはない。昨年末に「握り方を少しずつ変えていこうかなと思う」と変化球リニューアルを宣言していたが「120キロ台で落ちる球があればいいけどね」と構想は少しだけ浮かんでいる。岩瀬と言えば140キロ台のスライダーが代名詞だが、縦に落ちる変化球を追求するつもりだ。

 「まずは1年しっかり働かないといけない。40歳が近くなってこの先何年できるか分からない。去年まではこういうことを考えなかった」。08年からの4年契約も今季が最終年。目標は次の記録ではない。1年間を通じてどれだけチームに貢献するか。鉄腕のポリシーは今年も変わらない。【桝井聡】