<阪神2-6DeNA>◇1日◇京セラドーム大阪

 初黒星の阪神は、復活を証明する金本知憲外野手(43)の2ランが救いだった。7回表に5失点して6点ビハインド。勝利への道が閉ざされかけた7回裏無死一塁。DeNA三浦の甘い136キロを打ち砕いた。開幕から9打席目での初安打は追撃2ラン。3日が誕生日で、43歳としては最後の1発。10年春に右肩棘(きょく)上筋断裂の重傷を負った右肩痛の気配は感じさせなかった。

 44歳シーズンでの本塁打は史上6人目で、自身の持つセ・リーグ最年長弾記録も更新。開幕カードでの1発は右肩負傷前の09年ヤクルト戦以来3年ぶりだった。オフには筋力数値が全盛時に近いレベルに到達。開幕直前には「今の状態は85%くらい。一番良かった時の状態を目指してきたし、そこに到達できる可能性はもちろん今も捨てていない」と明かした。それを実証するアーチとなった。試合後、問いかけに無言を貫いたが、その背中には、確かな自信がみなぎっていた。