<西武2-4ソフトバンク>◇6日◇西武ドーム

 ソフトバンクがウィリー・モー・ペーニャ外野手(30)の高速二塁打で逆転勝ちした。完封負け寸前の9回1死一塁から小久保、松田、長谷川の3連打で同点。最後はメジャー84発の新助っ人が球足の鋭い“左前”2点適時二塁打を放って勝ち越した。秋山幸二監督(50)の誕生日に逆転勝利を届けた。

 レフト前のはずの打球は一瞬にして左中間を破った。2-2としてなお9回1死一、二塁。ペーニャがゴンザレスの初球、内角スライダーを引っ張った。

 「ミーティングでもスライダーが多いと聞いていたので狙った。当たれば何かが起きると思った」

 捕球を試みて前に動いた栗山は意表を突かれた。オープン戦でも初速169キロを記録した高速ライナーがフェンス際へ転がる間に2者が生還。勝ち越しの2点適時打。メジャー84発の男が二塁ベース上で両腕を突き上げた。

 完封負け寸前の9回1死一塁から反撃した。小久保、松田、長谷川の3連打で同点。ここで3打席無安打の助っ人が大仕事。4連打4得点で西武を土壇場でうっちゃった。

 「今まであまり貢献していなかった。誕生日にホームランを打ってくれと監督にも言われていたしね。ホームランは打てなかったけどツーベースは打てたね」

 球場の選手食堂にあったケーキを見て、秋山監督の50回目の誕生日だと知った。キャンプから打撃練習で親身に教えてもらい、開幕前日は広い福岡ヤフードームで柵越えする指揮官を見て「僕も50歳になった時に監督みたいに打てるようになりたい」と感動した。兄貴分のようなボスへプレゼントでき、お立ち台では「ブイブイ」とピースサインをつくってはしゃいだ。

 秋山監督はペーニャの高速二塁打について「栗山君が前に出て来てたね」と当然の結果と言わんばかり。ここ2試合は8番に降格。それも「これで行くんじゃないの。思い切りがよくなってきている」と上昇気配を感じ取った。西武ドーム名物の108段ある階段を上り切った50歳は「息が上がっちゃうよ」とあえぎ声だった。感情表現は現役時代から控えめ。それでもバスに乗る前「本当にいい誕生日だった」と2度繰り返し、充実感に浸った。【押谷謙爾】