<楽天8-3阪神>◇6日◇Kスタ宮城

 阪神の借金返済の可能性は「投壊」でつぶれた。電光石火の攻撃でマー君から先制点を奪ったが、先発安藤優也投手(34)が誤算だった。初回の3者凡退がうそのように、2回に鉄平のタイムリー三塁打などで4安打3失点。5回にはフェルナンデスに2ランを浴び、5回5失点で降板。今季3敗目だ。「勝負どころで打たれた。調子自体は悪くなかった」。2ストライクに追い込みながらも、決め球の変化球が甘かった。次回登板のチャンスは残されたが、4月19日ヤクルト戦以来、勝ち星から見放されている。

 開幕から安定感のあった投手陣も、交流戦ではリズムが悪い。貧打に苦しむ打線に引きずられるようだ。2番手で登板した久保康友投手(31)も、淡泊な投球で2失点。先発での登板機会がなく、ブルペンで待機してきたが、復調の気配はない。山口投手コーチは「考えなアカンな」と2軍降格をほのめかした。3番手の渡辺もタイムリーを打たれ、2戦連続の失点。3日の日本ハム戦後には、投手陣だけの緊急ミーティングで引き締めを図ったが、流れは変わらなかった。

 交流戦のチーム防御率は3点台で12球団で下位に位置する。リーグ戦再開後の過密日程に対応できるのか、大きな不安要素になる可能性がある。ファームの若手を登用するなど、投手陣の活性化も検討していかなければならない。【田口真一郎】

 ▼安藤にとってまたも2回が鬼門になった。楽天戦も2回に3失点で逆転されたが、今季17失点のうち2回が最多の8失点。