<広島2-1DeNA>◇1日◇マツダスタジアム
広島野村祐輔投手(23)が、1カ月ぶりの白星で5勝目を挙げた。背部の張りから18日ぶりの復帰登板で、DeNA打線を7回4安打1失点に抑え込んだ。5月31日西武戦(マツダスタジアム)以来の勝利にポーカーフェースを崩した。3日から直接対決を控える4位阪神に1・5ゲーム差と接近。ルーキーが復活し、夏場の反撃態勢が整った。
野村がほえた。先制を許した5回、荒波をスライダーで空振り三振に打ち取ると、ベンチに引き揚げながら気合を入れ直した。「自分の四球で出したランナーだったので」。久々のマウンドで、恥ずかしい姿を見せるわけにいかなかった。
「いつも通りという気持ちでしたけど、みなさんをお騒がせした分、いい投球ができればと思っていた」
背部痛で降板した6月13日ロッテ戦(QVCマリン)以来、18日ぶりのマウンドだった。2回には2死二塁から鶴岡に、右前打を打たれたが本塁憤死で失点を免れた。3回以降はチェンジアップが低めに決まり始め、打たれた安打は1本。7回110球を投げ4安打1失点で、1カ月ぶりの5勝目を挙げた。
はやる気持ちとの戦いだった。交流戦最後の2試合で背中から腰に強い張りを感じて降板。その後、5日間のノースロー調整を余儀なくされた。2度のブルペンも50球以下の投球。万全を期すために「行くつもりでいました」という、6月28日巨人戦も回避した。投げたい思いと、再発防止とのジレンマで「投げられるかどうか分からなかった」と心は揺れた。
復活のマウンドは過酷だった。広島はこの日、最高気温33度を記録し、午前中まで降り続いた雨の影響で「サウナ状態」。DeNA先発の山本が右太ももけいれんを起こし緊急降板したが、ルーキーが乱れることはなかった。
「暑いのは嫌いじゃないです。大学のキャンプの方が、試合よりキツイので。走りばっかりでしたから」
7月の公式戦は、高校時代以来。大学時代では、この時期大学日本代表の合宿に参加していた。実戦登板が多い合宿の後、チームに戻ると長野・飯田市でのキャンプ。肩を休ませる代わりに野村を待っていたのはハードなランニングメニューだった。
頼れる新人の復活で、4位阪神に1・5ゲーム差まで接近。勝負の夏に、再び鯉が昇る気配が漂う。【鎌田真一郎】



