世界一バットで3連覇貢献だ。ソフトバンク内川聖一外野手(30)が8日、前回09年のWBCに出場した時と同じバットに戻すことを明かした。この日、大分市の別大興産スタジアムで軟式少年野球大会「内川聖一杯」に参加。開会あいさつでは「WBC候補に選ばれていますので、来年はもっともっといいプレーをします」と子どもたちに笑顔で来季の活躍を約束した。

 相棒のバットを来年から変更する。内川にとって縁起のいいモデルだ。08年に横浜で打率3割7分8厘をマークし、初の首位打者に輝いた。さらに09年WBCで名前を全国区にした。その時と同じバット。メーカーも今季のミズノから、当時使用していたアシックスに変更する。

 「同じ形をつくってもらったんですが、(メーカーが違うと)感覚が違った。4年前のようにいくかは疑問ですが、やってみようと」。ゆるやかなタイ・カッブ型は今季も使用していたが、長さを34インチから33・5インチに短くする。材質も当時と同じホワイトアッシュ。重さは890~910グラムでバランスもかわらない。

 来季からアシックスが米国ブランドの「ローリングス」との契約をやめ、野球用品もアシックスのロゴとなる。そのイメージキャラクターとして選ばれたことも発奮材料のひとつだ。

 WBCへ向けて早めに体をつくるため、12日から福岡・豊前市で自主トレを開始。そこでティー打撃を行い、新バットの感触を確かめる。自己最高打率を記録したバットで、悩みなく打席に立つ。【石橋隆雄】