ヤクルト岩村明憲内野手(33)の13年は、生きのいい「ぶり」ずくめといく。3日、地元の愛媛・宇和島で始動。今年のテーマを聞かれ「宇和島にちなんで…鰤(ぶり)ですね」とした。そのこころは「鰤は出世魚。まだまだ成長したい」との向上心にあった。
昨オフに楽天を戦力外となり、7年「ぶり」の古巣復帰を果たした。「期する部分はもちろんある」との強い決意は、早速行動となって表れた。小雪が舞う中でソフトボールとフリー打撃を行った。「球を打つのは久し“ぶり”かな」と約120スイング。「けがをしないようにやっていきたいけど、びびってても追い込めない」と力を込めた。
ピチピチ思い切り動けるよう、7年「ぶり」に体重を90キロにする。現在は約94キロ。「米国に行った時が89か90キロ。(体重増で)足腰への負担が増えるなら減らさないと。熱いプレーができる下地を作りたい」と自主トレ中に絞り込む。
そうすれば、2年「ぶり」開幕スタメンも見えてくる。三塁には宮本が構えるが「与えられた状況で考えながら、チームに貢献したい。スタメンで出られるようチャレンジしたい」と競争に割って入る覚悟だ。
大リーグで同じ舞台に立った松井秀喜氏の引退話には「さみしい。(お互いが痛めた)膝の話をよくしましたね。1つの時代のヒーローでした」とうつむいた。だが、すぐに「勝負をかけなきゃいけない年」と顔を上げた。「最終目標は優勝に貢献すること。1つ1つの積み重ねですね。1日も早くプレーがしたい」。岩村が「ぶり」を重ねれば、12年「ぶり」の日本一も見えてくる。【浜本卓也】
◆ブリ(鰤)
スズキ目アジ科ブリ属の魚。成魚は全長1メートルを超え、体重も最大15キロほどになる、代表的な出世魚。成長段階で地域によって呼び名が違う。関東ではワカシ、イナダ、ワラサ、そして80センチ以上をブリと呼ぶ。愛媛の宇和島には養殖の「戸島一番ぶり」がある。岩村はグラブに「鰤」の刺しゅうを入れており、地元漁業協同組合のポスターのモデル役にもなっている。



