南国で復調のきっかけをつかめ!!

 楽天塩見貴洋投手(24)が3日、ブルペン入りした。だが、力の入った球は投げられなかった。「全然、ダメですね。肩の仕上がりが悪すぎです」と素直に認めた。「飛ばしすぎても良くない」と、あえて3割ほどの力で投げたと言うが、思うような投球には遠かった。松比良ブルペン捕手からも「今日、投げた中で一番、腕が振れていなかった」と指摘された。

 星野監督の表情も曇った。最初は捕手の後ろで見守っていたが、その後近づいてアドバイス。「もっと、尻から投げろ」。身ぶりを交え、下半身の重要性を説いた。塩見本人も、うなずいて答えたが、最後まで納得のいく球はなかった。

 2年目の昨季は6勝にとどまったが、1年目は9勝を挙げた。大型左腕として、先発ローテの柱にもなれる存在だ。報道陣には「もっと楽しく投げろと言ったんだ。あんな顔をしてたら、こっちまでな」と冗談を交えた星野監督だが、全ては期待の裏返し。塩見は「明日は(投球練習を)休みます。また頑張ります」と締めた。今は我慢の時。気持ちを切り替えて、前向きに行く。【古川真弥】