広島のドラフト4位下水流(しもずる)昂外野手(24=ホンダ)が7日、宮崎・日南キャンプのシート打撃で1軍定着へ猛アピールした。打撃では左腕金丸から左前打、レフトに入った守備でも好プレーを披露した。視察した他球団のスコアラー陣にも要警戒の印を付けさせるなど評価も上昇。野村監督ら首脳陣も1軍テスト延長を決めた。

 必死さを売りに開幕1軍の座へ、1歩ずつ突き進んでいる。下水流はシート打撃の攻守で持てる力を出し尽くそうと懸命だった。

 打撃で当たった3投手は、ともに左投手。右打者としての絶好のチャンスで結果を残した。左サイド金丸が投げたクセのある直球を左前に運ぶと、ベース上では笑み。守備でも左打者・松山の左翼線方向へ切れていく大きな飛球をランニングキャッチし、打球に対する判断力でも高い能力を見せた。

 「よかったです。(打撃の)結果よりもバットが振れていることをアピールしようと思っていました」

 キャンプは2軍スタート。助っ人ルイスの病気離脱により、新人が日替わりで1軍練習に参加した。ドラフト2位鈴木、同3位上本に続き、下水流は5日に体験昇格。野村監督ら首脳陣の評価を高め、この日も1軍でテストされていた。実戦形式でも結果を残し、8日も引き続き1軍参加が決まった。

 「競争意識をあおっていく」(野村監督)というチーム方針と、外野陣の激しい定位置争いもあり、9日以降は確約されていない。だが、スコアラー陣の評価は高く、阪神御子柴スコアラーが「足も速そうだし、対応力もありそう」と話せば、中日筒井スコアラーも「パンチ力もあってスイングもしっかりできている」と警戒した。

 能力がありながら、社会人を経ての4位入団。古巣ホンダから広島スカウト陣には「社会人時代は故障が多くて結果を残せなかった。こんな選手ではない。カープで能力を開花させてほしい」という願いが届けられていた。

 下水流は表情を引き締め「いい緊張感を高めていきたい。1日1日やるだけです」と力を込めた。1軍定着へ、チャンスは逃さない。【中牟田康】

 ◆下水流昂(しもずる・こう)1988年(昭63)4月23日、神奈川県生まれ。横浜3年の06年に春夏連続で甲子園出場し、春は優勝。青学大では2度ベストナインに選ばれ、ホンダに進む。昨秋ドラフト4位で広島入り。50メートル6秒2、遠投110メートル。178センチ、85キロ。右投げ右打ち。