戦艦大和に秘密兵器が導入された!

 阪神大和内野手(25)が腰痛再発防止のため、過去にプロ野球選手が使用したことがないという新器具を手に入れていたことが7日、分かった。「ボディメトリクス」という器具で柔軟性、関節可動域を高め、故障を未然に防ぐ狙い。「2番中堅」として全試合フル回転を目標に、目指すは盗塁王&ゴールデングラブ賞だ。

 キャンプインを直前に控えた1月23日。兵庫・西宮市内の大和宅に2台の器具が運び込まれた。「ボディメトリクス」というトレーニング器具。まだ聞き慣れない名前のマシンは、飛躍への秘密兵器だった。

 大和

 腰痛を経験して初めて分かった。自分は体が硬い。硬いと故障になりやすいから。幸市兄ちゃんも昔腰を痛めたことがあって、このマシンを教えてくれた。下半身から来る腰痛を防いでいきたいんです。

 実は大和のいとこにあたるスポーツトレーナー新田幸市さんが開発した器具だ。東京都内でジムを経営する新田さんは、早大競走部時代に短距離リレーで五輪代表候補にもなった元アスリートでもある。大和は昨秋キャンプを腰の張りで途中離脱。新田さんもかつて腰痛に苦しんだ経験があり、サポート役には最適といえる。

 そんな兄貴分から託されたマシンは、言葉の通り「新兵器」。プロ野球選手が使用した前例がないニューマシンだ。一方でレーシングドライバーの伊藤大輔、今年の箱根駅伝に出場した上武大駅伝部、全国各地のジムなどが導入し、大阪赤十字病院も研究を進める器具だという。

 新田さん

 大和はまだ50%ぐらいしか体を使えていない。ケガを未然に防ぎ、潜在能力を引き出すためのマシンです。体を柔らかくすることで疲れにくくなり、1年を通して体の状態を良くする狙いです。

 白のレッグ・エクスペンションは価格約100万円。両太ももを上下動させることで柔軟性を大幅にアップさせ、かつインナーマッスルを強化する。黒のコクサ・エクスペンションは約90万円で股関節を開閉し、関節可動域を広げる。2台を使いこなすことで下半身の強化&柔軟性アップが可能となる。今回の2台は色、サイズなど大和仕様の特注品。200万円近い高級マシンを譲り受け、気合が入らない訳がない。

 大和

 ケガせず1年間プレーするための予防です。センターレギュラーを絶対につかみたいので。

 シーズン中も自宅で秘密兵器を使用する予定。2番中堅死守へ。最大の敵「故障」との戦いを制し、盗塁王&ゴールデングラブ賞へステップアップしていく。【佐井陽介】