衝撃のアーチショーだった。阪神福留孝介外野手(35)が8日、今キャンプ初の特打を行った。第1クールの6日間は左翼方向へ打つことに専念していたが、振る力を養う目的でフルスイングを解禁した。飛ばないと言われる統一球が次々とスタンドに吸い込まれた。

 「今日はちょっと力を入れた。どこかで1回、がっつりと振ってみたかった。普通かな。良くも、悪くもない」

 本人はさらりと言ったが、211スイングで48発の柵越えを数えた猛打ショー。ボール拾いのアルバイトも“福留シフト”をとった。外野スタンド芝生席のアルバイトが1人から2人に増えた。グラウンドにいたアルバイトはそろって左翼から右翼へ集結した。おそらく今キャンプのチーム最多、柵越え数。和田監督も打撃ケージ裏でくぎ付けになった。

 「左肩が下がっていたのを修正した。本人はまだまだと思っているだろうけど、この寒い中、あれだけ飛ばせるのは体に力がある証拠だと思う」

 第1クールで課題としていた部分を修正して、スイングに反映させる。その能力、技術の高さに指揮官も感心しきりだった。

 「もう少し、こうしたいなと思っている部分はいくつかある。修正して、力を入れてみてどうなるか。これから少しずつ上げていきたい」

 他の主力はシート打撃に参加しているが、福留はペースを崩さず、フォーム固めに集中している。4日には統一球への対応などでフォーム改造に着手。中日でMVPを獲得した06年当時の「スタンスを狭め、グリップを高く」スタイルを進めている。第1クールとは明らかにギアは変わり、フォーム改造の成果もうかがわせる。球団関係者の間では福留4番説も浮上。期待はふくらむばかりだ。【鈴木忠平】