ヤクルトの開幕投手候補の村中恭兵投手(25)が、“新球”を解禁した。18日、沖縄・浦添でのアジアSB・KIA(韓国)戦で先発。この日最速145キロの直球を軸に、3回を1安打無失点と好投した。中でもテストの意味合いを兼ねて全39球の3~4割をさいた習得中のツーシームが、威力を発揮した。

 感情をあまり表に出さないが、思わず両手をポンとたたいた。3回1死一塁。右打者に初球はボールになる140キロで内角を意識させ、2球目にツーシームを投じた。狙い通りに遊ゴロ併殺打に仕留め「打ってくるカウントでうまく打たせられた。思ったよりも良い感じで投げられた。出来すぎです」と納得の表情だ。

 オフにはフォームを解析し「体をうまく使って投げる」ことを追求してきた。「食事は野菜から食べる」など、良いと聞けばささいなことでも取り組んできた。小川監督も「次、また楽しみかなと感じる投球だった」と高評価した。【浜本卓也】