中日新外国人のエクトル・ルナ内野手(33=フィリーズ)が7日、右肩の違和感を訴えてオリックス戦を欠場。精密検査を受けるため試合中に名古屋市内の病院に向かった。高木守道監督(71)は軽傷の見立てだが、ブランコの代役4番が離脱となれば一大事だ。今年の中日は1月から病気、故障など厄災続き。もしかして呪われている?

 ついに4番にも緊急事態発生だ。新外国人のルナが右肩に違和感を訴え、オリックス戦前の打撃練習を取りやめた。守備練習は三塁でノックを受けたが、送球はしなかった。試合は欠場し、精密検査を受けるために京セラドーム大阪を離れ、名古屋市内の病院に向かった。

 オープン戦7試合目で初めてルナが消えた。高木監督も不安を隠せなかった。「そんなところ(痛そうな感じ)は見えんかったけどね」。寒い地方遠征でもスタメンで出場し続けてきたまじめ助っ人を襲ったアクシデント。幸い、トレーナーサイドは軽傷の見立てで、監督も「心配することはないと思うけど…」と祈るように話した。だが「開幕4番三塁」を明言しているブランコの代役が離脱となれば一大事。オーダー再編成はもちろん、狙う開幕ダッシュ構想も練り直しを余儀なくされる。

 オリックス戦では急きょ和田を4番に入れた。だが新戦力は監督も「まだわからない」と合否を保留するクラークだけで、戦力ダウンは否めない。試合は先発鴨志田らを攻略し、逆転勝ちでオープン戦の連敗を4で止めた。だが相手は5戦全敗で12球団最下位チーム。監督も「こういう点の取り方は珍しい。でもオリックス自体が低調で落ちとるから」と手放しで喜べなかった。

 今季の守道竜は呪われているようだ。1月に右肘不安を訴えた吉見のWBC代表候補の辞退に始まり、高木監督と今中投手コーチがインフルエンザでダウン。2月キャンプではクラークの薬物騒動が起き、WBC代表候補だった浅尾と大島は故障が響き山井と大量3人が落選。さらに山本昌、荒木、川上、堂上剛、カブレラ、ブラッドリー、ドラ1福谷らの主力が相次いで病気や故障発症。「みんな、一通り何かあるんじゃない?」。監督もブラックジョークを放つしかなかった。

 ルナは本当に軽傷か。たとえ軽傷でも、爆弾を抱えて戦う不安はぬぐえるのか。今日8日にも判明する検査結果を待つしかない。【松井清員】

 ◆13年守道竜の災い<1月>

 7日吉見

 右肘不安でWBC日本代表候補辞退

 9日高木監督

 伊勢神宮参拝後にインフルエンザ

 15日今中投手コーチ

 合同自主トレ視察もインフルエンザ

 24日堂上剛

 疲労性の右肩違和感で関節唇損傷

 29日関、宋

 インフルエンザ<2月>

 2日クラーク

 服用薬に違法成分が含まれていると騒動に

 4日大島

 山本代表監督視察日に右肘痛、7日検査と治療で離脱

 10日カブレラ

 低いドアの出入りで首痛

 17日杉山

 守備練習で左肘靱帯(じんたい)損傷

 20日浅尾

 右肩不安でWBC日本代表候補落選。大島、山井も

 20日荒木

 発熱、インフルエンザ

 20日山本昌

 急性胃腸炎

 20日松井佑

 首回りにじんましん

 21日福谷

 右内転筋損傷

 23日カブレラ

 左ふくらはぎの強い張り

 26日ブラッドリー

 急性胃腸炎

 26日クラーク

 胃腸炎

 26日高橋2軍投手コーチ

 胃腸炎

 27日川上

 右肩違和感