<オープン戦:オリックス4-7西武>◇8日◇京セラドーム大阪
西武の二遊間争いが、さらに激しくなってきた。2年目の永江恭平内野手(19)がオリックスとのオープン戦に9番遊撃で先発。これまで同4戦で7打数無安打だったが、4回の2打席目に初の左前打。6回にも左前打を放ち、8回には左中間へ三塁打。猛打賞の派手なトンネル脱出となった。安定した守備が魅力だが、片岡、浅村、ルーキー金子らとの二遊間定位置争いで打撃でも存在をアピールした。
長いトンネルの先には、取り戻した打球方向があった。4回表2死、永江のバットが目を覚ます。西の初球を左前へはじき返した。オープン戦5戦目での初安打をつかむと、止まらない。6回にも左前打を放つと、8回には追い込まれながら左中間へ三塁打。猛打賞はすべて逆方向への当たりだった。
苦渋の日々があった。オープン戦は前戦まで7打数無安打だったが、練習試合は15打数1安打。実戦で計22打数1安打という散々な結果だった。「ホセ(オーティズ)にいろいろ教えてもらった。『そんなに前に行かなくてもボールは来るから』と。走ろうとばかり思わず『打ってから走ればいい』と言われました」という。同僚の助っ人から体が前へ突っこみ、腰が開いてしまう「走り打ち」を指摘されていた。
心配していたのは1人だけではない。主将の栗山からは左打者の「基本」を提示されていた。「遊撃手の頭の上へしっかりと返すこと。安打の確率が最も高くなるし、三遊間や二遊間にいい打球を打てるのが理想。今日は全部、逆方向でしたね」と栗山も喜ぶ。先輩たちの助言で逆方向の打球と自信を取り戻していた。
二遊間のレギュラー取りへ、守備ではチーム随一の安定感を誇っている。打撃でのきっかけを待ち望んでいた渡辺監督は「はじめの安打で気分的に楽になったと思うし何かつかんで欲しいね」とうなずいた。本人も「三日坊主で終わらないようにしないと。毎試合1本ずつ打てるようにしたい」と浮かれることはない。メジャー移籍した中島の大きな穴を永江がコツコツと埋めに出る。【今井貴久】
◆永江恭平(ながえ・きょうへい)1993年(平5)5月7日生まれ。佐賀・鳥栖市出身の19歳。海星(長崎)3年夏に甲子園出場し、11年ドラフト4位で西武入団。ルーキーだった昨季は27試合に出場。同年10月3日の楽天戦でプロ初安打。オフはヤクルト宮本塾に入門。174センチ、77キロ。右投げ左打ち。



