<オープン戦:ソフトバンク5-4DeNA>◇8日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク五十嵐亮太投手(33=ヤンキース)が守護神争いで猛アピールした。DeNA戦の9回から5番手でオープン戦3試合目の登板。無走者から相手のタイミングを外すクイック投法で最速151キロをマークするなど、打者3人を12球で片付けた。開幕を3週間後に控えて、ギアをさらに1段階上げてきた。

 投球内容の良さが、満足そうな顔に表れていた。五十嵐は9回の1イニングを3人でピシャリ。「変化球も含めて全体的にコントロールが良かった。まだオープン戦だけど、やりたいことはできているし、イメージ通りのピッチングができた」。前回5日の広島戦は制球を乱したが、中2日で修正した。

 まず代打嶋村は自慢の直球で追い込み、最後は140キロのフォークで空振り三振。続く代打小池の4球目は、相手の虚を突いた。突然クイックから投げた。それでも最速151キロをマークした。米国でもやっていたという“隠し味”を披露。開幕が刻一刻と迫る中、より本番スタイルの投球に近づけてきている。

 「(狙いは)タイミングを外すこと。あれは打者は嫌だと思う。ちょっと球威が落ちるかと思ったけど、バランスも良かった。すごく有効だし、シーズンを通してやっていきたい」

 ヤクルト時代には当時国内最速タイの158キロを計測。剛速球のイメージがついてまわるが、自身は「スピードにはこだわらない」と言い続けてきた。その考えが最近、変わってきた。「周囲の方に言われると、うれしい。自分の調子のバロメーターにもなってるのかなと思う。150キロが出るか出ないのかも大事かと」。ソフトバンク移籍の理由の1つが福岡のファンの熱心さ。ファンを大切にする五十嵐だけに、球のスピードで喜んでもらえるならありがたいという考えだ。

 「あとは少し浮いたフォークの修正と、体調を維持してけがをしないこと。今のところは順調に来ている」。岩崎、森福、ファルケンボーグらと激しい守護神レースを展開している。これでオープン戦3試合連続無失点。今後もアピールを続ける。【大池和幸】