<楽天4-1日本ハム>◇1日◇Kスタ宮城
頼れる女房役が、エースの4連勝をアシストした。楽天嶋基宏捕手(28)が日本ハム戦で決勝適時打を放った。1-1の6回、1死満塁から吉川のチェンジアップに食らい付き、左前にしぶとく運んだ。守りでは先発の田中将大投手(24)を8回1失点の好リード。バッテリーの活躍でチームの連敗を止め、4位浮上に貢献した。
嶋の思いが通じた一打だった。同点の6回、1死満塁のチャンス。2球で追い込まれ、1球ボール球を見送った。「前に飛ばせばなんとかなる」。吉川の決め球チェンジアップに懸命に手を伸ばし、バットに当てた。打球は三遊間を抜け、値千金の決勝打。「エース田中が投げる試合で絶対に負けられないので、気持ちで打ちました」と、昨年8月から3連敗を喫していた吉川に土をつけた。
一瞬のスキをものにした。6回、1死一塁から高須の二ゴロを西川が失策。続く代打中島の右前打でつないだチャンスだった。嶋は「田中が投げるときはいい投手と対戦することが多いし、なかなか点はとれない。点をとれば自分もリードが楽になりますから」と、この回3得点の流れを呼び込んだ。女房役が口火を切り、田中を開幕から負けなしの4連勝に導いた。
06年ドラフトの同期でお互いの信頼は厚い。一昨年、田中は19勝を挙げ沢村賞を獲得。だが昨季、開幕から2試合勝てなかった。「本調子ではないのでは?」という声も上がる中、嶋は「周りが田中に求めるレベルが高すぎる」と否定した。夏場に5試合連続で勝ち星から遠のいたときも、「行き詰まっていたから、高めのボールを使うようにした」とバッテリー間で話し合い、打開策を練った。「あいつがいくつ貯金を作れるかがこのチームの鍵ですから」。大黒柱として攻守で支えていく覚悟がある。
今季、田中が勝ち星を挙げた4試合で嶋は打率4割7分1厘、11打点と大暴れだ。「たまたま良いところ(チャンス)で回ってくるので」と謙遜したが、田中の4連勝の立役者といっていい。中盤の打線のつながりに星野監督も「終わって勝ってみれば、みんないい仕事をしてる」と評価した。4月は借金3で終えた。投打の要が活躍し、巻き返しへ好スタートを切った。【斎藤庸裕】



