<ソフトバンク7-6西武>◇3日◇ヤフオクドーム

 祭りだ!

 祭りだ!

 どんたくだ!

 ソフトバンクが延長サヨナラ勝ちで今季初の5連勝と波に乗った。救援陣が2度も追いつかれるイヤ~な展開。11回、長谷川勇也外野手(28)が相手守護神ウィリアムスから三遊間を破るサヨナラ打を放ち、両軍計25安打、4時間超えの乱戦に終止符を打った。これで博多どんたく港まつりの開幕日は9年連続の白星。もっと福岡の街を熱くする!

 鷹ナインが二塁付近で折り重なった。こんもりした山の一番下から、長谷川が目尻をくしゃくしゃに出てきた。前頭部骨折が癒えたばかりの頭をボコボコたたかれ、巨漢ペーニャには抱っこされた。「みんな僕の頭が折れているの忘れてるんじゃないというくらい歓迎されました」。ロングゲームにけりをつける一打。そんな故障歴など忘れ、全員が勝利に酔いしれた。

 11回。先頭ペーニャがウィリアムスから右前打で出塁し、細川が犠打。本多は敬遠された。「どっちみちチャンスで回ってくる」と前向きに迎えた長谷川は冷静だった。「ショートが(二塁へ)寄っていたし、レフト線も閉めていたので左中間が狙い目かな」。カウント2-2から真ん中高めの速球をたたき、イメージ通りゴロで三遊間を破った。

 公式戦4年ぶりのサヨナラ打の隠し味は秋山監督のささやきだった。試合前まで、長谷川は左腕に対し今季打率1割1分5厘。「左投手を打ってなかったので、監督に『見方を変えたらどうだ』と言われました。左だと打つ方向を見ていたので、投手方向を意識しました」。ほんの少し視線を投手にずらし、6回にも武隈から右前適時打。左から2打数2安打と効果てきめんだった。

 チームは5連打でリードを一時4点に広げながら、森福が同点満塁弾を浴びるなど救援陣が2度追いつかれた。4時間18分の延長もサヨナラ勝ちなら報われる。「はぁ~疲れたなあ」。秋山監督は第一声から正直だった。「いい展開で入ったが、まさかのまさかがあったからな。ともあれ、打つ方が一生懸命やってくれているからいいんじゃない。吉村にも1発が出たし、ペーニャもちょこちょこ出てきたし」。今季初の同一カード3連勝。この5連勝中のチーム打率は2割8分5厘と、ようやく打線全体が活気づいてきた。

 福岡市内は祭り一色。ヤフオクドームも開幕戦以来の満員御礼で、どんたく隊の演舞に負けないプレーで大盛り上がり。首位西武と2ゲーム差とし、今日から2位ロッテも一気に飲み干しにかかる。【押谷謙爾】