<ヤクルト3-9西武>◇15日◇神宮

 「左のおかわりくん」こと西武坂田遼外野手(26)が4安打2打点と爆発した。3回に左中間へ2点適時打を放つなど、交流戦連勝スタートに貢献した。打球がすべて中堅から左方向へとさからわない打撃と、減量作戦で最大95キロから90キロ前後をキープする体調管理が、好調の秘訣(ひけつ)だ。ここ4試合で2度目の4安打。期待の和製大砲の活躍で、首位ロッテに0・5ゲーム差に迫った。

 おかわりをやめた体は軽く、スイングは力強い。逆方向へも打球が伸びる。3回の2点適時二塁打を含む3安打はすべて左へ。1点差に迫られた8回には中堅フェンス直撃の特大二塁打を放ち、貴重な5点目のホームを踏んだ。11日ソフトバンク戦に続き、またも4安打を放った坂田は「できすぎです。守備もよかった。(3回の補殺に)ホームで刺したことがないのでうれしい」と軽快なフットワークに自画自賛した。

 ダイエット効果が出ている。足首のケガがプレーに影響した近年は、ファーム暮らしが続いた。宮地2軍外野守備走塁コーチは「焼き飯をおかずに、ごはんをおかわりするのは初めて見た。とにかく、炭水化物に目がない。体が重くて動けないことが、活躍を妨げている」と指摘。最大95キロあった体重を減らすため体質改善プログラムを組み、二人三脚で取り組んだ。

 時に涙もこぼれた厳しいトレーニングより、坂田には食事制限が苦痛だった。大好物のカップやきそばペヤングを食べすぎて注意を受けたこともある男に「炭水化物禁止!

 といえば何でも練習した」と同コーチ。必死で減量した肉体は、90キロ前後に引き締まった。春季キャンプでは、宿舎から球場まで片道3キロを毎日走って体重をキープ。この日のヒーローインタビューで元気の源を問われると「ごはんを3食、食べることです」と答えた。暴飲暴食をやめた証しだった。

 開幕1軍こそ逃したが、4月19日に昇格後は打ちまくっている。規定打席には満たないが打率は4割に乗り、5本塁打は秋山と並んでチーム最多タイ。1カ月しか活躍が続かないことから「マンスリー坂田」とチーム内でやゆされることもあったが、不名誉なニックネームを返上する日は近そうだ。ちょっとスリムになった「左のおかわりくん」が、本家・中村が故障不在の穴をしっかりとうめている。【柴田猛夫】