ヤクルト小川淳司監督(55)が、6連敗脱出のヒントを西武渡辺監督に見いだした。16日、神宮室内での全体練習後、報道陣に話した。「連敗というのは、力がないから。オレのやり方が悪いから。岩尾の初勝利した試合を見て思った。渡辺監督は満塁のピンチでも岩尾を続投させた。そしてプロ初勝利。その後、坂元も満塁にしても投げさせて、抑えた。もし、自分だったらと考えると、交代させている」。渡辺監督の腹の据わった采配に、ただただうなった。

 14日の西武戦だ。6回1死満塁。プロ未勝利の岩尾の前に、2番田中浩、3番ミレッジが凡退し無得点。7回は元同僚の坂元を襲い無死満塁とするが、2三振などで無得点。試合は3-4の逆転負けだった。

 6連敗して借金8。連敗中は逆転負けが4。ディフェンス面のもろさを露呈している。その中で、小川監督は、自身の態度こそ、最大の打開策と話す。どっしりと構えて、起用した投手への全幅の信頼と覚悟を、ナイン全体に感じさせる。「そういう環境をつくっていくことだと思う」と話した。故障者続出のチームだが、目の前の試合を勝たなければ明日はない。送り出す選手に試合を託す。活路は「信は力なり」にある。【金子航】