<阪神0-2楽天>◇29日◇甲子園

 守護神復活への1歩を踏み出した。楽天青山浩二投手(29)が、7回に2番手で登板し、無安打無失点に抑えた。今季は開幕から守護神を務めたが、5月17日の中日戦でセーブに失敗するなど、安定感を欠いた。阪神2連戦は抑えではなく中継ぎで登板。前日は失点したが、この日は3者凡退。星野仙一監督(66)からかけられた言葉にも救われ、復調の兆しをつかんだ。チームは4年ぶり貯金5で、交流戦単独首位に立った。

 青山らしい力強い腕の振りが戻ってきた。1点リードの7回、2番手で甲子園のマウンドに上がった。「昨日あんな投球をしてしまったので、今日は(打者に)向かっていきました」と、気持ちが後押しした。先頭の西岡を左飛に抑え、大和、鳥谷はスライダーで空振り三振に打ち取った。上位打線を3者凡退。流れを渡さなかった。

 試合前のことだった。練習を終えると、監督室に呼ばれた。「打たれてもいいから向かっていけ。また抑えができればいいんだから」。思うように結果が出ず、悩み苦しんでいた時に、星野監督の言葉が青山を救った。「自分の中でモヤモヤしていたけど、ふっ切れたものがあった」と、気持ちを切り替えることができた。

 守護神と監督。固い信頼がある証拠だった。前日は1点リードの7回から2番手で登板し、1死から2四球で降板。その後の失点につなげてしまった。青山らしくない逃げの投球だった。だがこの日も2番手で起用された。同監督は「私はちゃんと使います。1年間長いペナントを戦うには、あいつの力は必要になる」と言った。現状はラズナーに代役の抑えを任せているが、青山の復調を待ち、いずれは守護神に戻したいという考えがある。

 青山も監督の期待に応えたい思いは強い。昨年キャンプ中に「抑えができないと給料は上がらんぞ」とハッパをかけられた。開幕当初はラズナーに譲ったが、5月上旬から守護神に定着。22セーブを挙げ、年俸は3000万近く上がった。だからこそ昨季以上の成績を誓い「最低でも30セーブ」を目標に掲げている。

 抑え失敗が続いた時は、夜も眠れない日々が続いたという。だが、自身の公式ブログ上に寄せられたファンの励ましの声にも元気をもらった。ブログの題名は「前進」。守護神返り咲きへ、1歩1歩前に進む。【斎藤庸裕】