<楽天10-3DeNA>◇5月31日◇Kスタ宮城
AJの季節がやってきた!
楽天アンドリュー・ジョーンズ外野手(36)がDeNA戦(Kスタ宮城)で9号3ランと10号2ランを放ち、来日初となる1試合2本塁打を記録した。交流戦に入り、13試合で5本塁打と本塁打のペースアップ。これがメジャー通算434本塁打の実力だ。チームは3連勝で、貯金は今季最多の6。交流戦首位をがっちり守った。
ダメを押した。8-2と大量リードで迎えた8回だ。無死一塁で、ジョーンズはDeNA山口と当たった。初顔の右腕に対し「直球が多い」とデータをインプット。カウント1ボール1ストライクからの3球目、高めに来た145キロの直球を振り抜いた。見送ればボールだったかも知れないが「少し高めでも、自然に反応できたよ」とニヤリ。左越え2ランで2ケタ10号に到達。2回の9号3ランとあわせ、来日初の1試合2本塁打を放った。
メジャー通算434本塁打の実力だ。試合後、田代打撃コーチは興奮気味に「AJ(ジョーンズの愛称)の季節だな!
宣言できる」と、まくしたてた。鍵は、左脇だ。交流戦が始まった5月中旬、ジョーンズは田代コーチに頼んだ。「この写真を見てほしい」。ブレーブスでプレーした05年当時の打撃フォームだった。51本で本塁打王に輝いた年。同コーチは、すぐに気が付いた。「左脇が全然違うぞ」。
田代コーチは述懐する。「当時は、打つ瞬間に左脇が締まっていたのに、最近は開いていた」。フリー打撃のチェックポイントにした。脇を締めることで、球のさばきがよくなる。テコの原理になぞらえれば、“力点”である肉体のパワーを、“支点”である左脇を通じ、“作用点”であるバットの芯に伝える。同コーチは「脇を締めれば支点が安定するから、バットのヘッドの走りがよくなる」と解説。ギュッと締めた左脇が、文字通り本塁打を“支え”ている。
ジョーンズはこの日、2四死球も記録。どちらも得点につながった。まさに4番の働きだったが、「何より大事なのは、チームの成績。そして、優勝すること。シーズン最後まで、こういう戦いをしたい」と言った。AJの季節が続く限り、楽天の勝利も増える。【古川真弥】



