<楽天5-4ロッテ>◇28日◇Kスタ宮城

 楽天が首位攻防3連戦をオール逆転勝ちで3連勝を飾った。3回までに4点リードされたが、中継ぎ陣が追加点を許さない。7回に追いつき、8回にはアンドリュー・ジョーンズ外野手(36)の日米通算2000安打となる中前打をきっかけに、枡田が勝ち越し打を放った。4点差もはね返す、強い楽天に生まれ変わった。

 4点差なんて逆転できる-。楽天ベンチにはそんな雰囲気が漂っていた。5回、下位打線がつながり、1点差。星野監督も「どこかで追いついて、ひっくり返るだろうなと思っていた」と予感があった。その言葉通りになった。7回に枡田の適時打で同点。8回にはジョーンズの日米通算2000安打となる中前打から、逆転劇につないだ。

 勝ちパターンが増えてきた。首位攻防の1戦目はエース田中が粘り逆転サヨナラ勝ち。2戦目は14安打8得点で大勝。3戦目は序盤の4失点をはね返した。楽天といえば田中というイメージもあったかもしれない。それだけではなく、全員で勝つスタイルが徐々に芽生えてきた。

 その中心にいるのが、ジョーンズだ。ブレーブス時代にリーグ優勝を2度経験し、常勝ヤンキースにも2年間在籍した。来日時、決意したことは「(楽天は)若いチームだし勝者のメンタリティーを伝えていきたい」。勝ちにこだわるため、まずは精神力を掲げた。メジャー1年目から「キャンプの初日から、ワールドシリーズ優勝を目標にした」という、大物メジャーリーガーならではの説得力ある言葉だった。

 その考えは星野監督とも一致する。1月31日、球団スタッフを含めた全体ミーティングで「優勝しよう」という指揮官の言葉があった。半年経過し、ジョーンズは「今、特別な何かが動いている。徐々にやろうとしていることができている」と言い切る。それは「嶋や枡田が打ったり、日替わりでヒーローが出ている。優勝するチームはそういうもの」ということ。頂点へ、全員が同じ方向へ向かっていると感じ始めている。

 2000安打を達成しても「それより、素晴らしい勝ち方ができて良かった」と言った。星野監督からも「よく粘った」とたたえられた終盤での逆転劇。悲願のリーグ優勝へ向け、混戦から少しずつ抜け出した。【斎藤庸裕】