<阪神2-1巨人>◇13日◇甲子園
サヨナラの歓喜に、笑顔の阪神榎田大樹投手(27)もいた。巨人打線を8回途中5安打1失点。勝ち星こそつかなかったが、間違いなく勝利の立役者の1人だ。開幕カードの3戦目、3回7安打4失点でKOされた雪辱を果たした。
「まだ1回。これを続けていかないといけない。中継ぎに迷惑をかけているので、もっともっと投げていきたい」
荒療治が効いた。今季2度目の先発だった6日ヤクルト戦(神宮)。3安打3四球3失点と2回ももたずにマウンドを下ろされた。
2戦連続で崩れ、中継ぎ陣に重い負担をかけていた。立ち直るためにどうすべきか-。「何かヒントになるかもしれない」(中西投手コーチ)とそれ以降、リリーフ調整を続け、ブルペンで待機する異例の措置。10日DeNA戦(甲子園)では実際、2番手で登板していた。「去年の先発のいいときを思い出した。この間、中継ぎ登板させてもらってよかった」。
打者3人に投げ2失点はしたものの、収穫はあった。がむしゃらだったプロ1年目、毎日のように汗を流したブルペンの光景、空気が左腕を覚醒させた。
昨年6戦3勝のGキラーとしてよみがえった。7回1/3で降板するまで、わずか75球。ストライク先行で与えた四球も1つだった。ムダなボールはなかった。「今日は気持ちが前に出ていたな。メンタルの部分でいろいろ言ってきた」と中西投手コーチも目を細めた。
打ち込まれる試合が続き、榎田は気持ちが焦っていた。その焦りで投げ急いでいる部分があった。「(気持ちを)整理していけたと思います」。体も気持ちもリセットされた。
和田監督もうなずく。「キレもよかったし、低めに集まっていた。持ち前の緩急もあったし、ようやくきたな、という感じですね」。前日12日にはエース能見が完封。投手力でGを圧倒した3連戦で、投壊状態はもう過去のものになった。【宮崎えり子】



