<楽天0-1ソフトバンク>◇4日◇コボスタ宮城

 課題の粘りは見せられた。楽天辛島航投手(23)がソフトバンク戦に先発し、8回10安打1失点。6度も得点圏に走者を置いたが、許した失点はソフトバンク松田のソロ本塁打のみと要所を締めた。打線の援護がなく3敗目を喫したが、最少失点に抑えたことを星野監督も評価。変化球を低めに集め、ここ2試合で失われていた打たれても得点を許さない粘りの投球を披露した。

 悔やまれる1球だった。2回無死走者なし。カウント2-2からソフトバンク先頭の松田に投じた7球目。真ん中低めに落ちる118キロのスライダーを完璧に捉えられた。打球は左翼スタンド中段に突き刺さる特大ソロ本塁打をぼうぜんと見つめた。「最初に点をやるのは良くないと分かっていた」と唇をかんだ。

 その後は毎回のように走者を三塁まで進めるも、あと1本を許さない。三塁に走者を背負うとスイッチが入ったように、低めに変化球がズバッと決まった。10安打を打たれながらも最少失点に抑えた。「中盤以降は思い切ってストライク先行でいけたのが良かった」と話すも打線の援護がなく、重い重い1点に泣いた。

 それでも課題だった粘りは見せられた。前回登板後、星野監督からは「1点取られたくらいで死にそうな顔をするな」とゲキを飛ばされた。前回、前々回登板で連続4失点。失点した後に連打を浴び、1イニングに大量点を許す場面が目立った。「持ち味の粘り強い投球が出ていない」と一喝された。そこから、変わった。

 どれだけ打たれても、気持ちを切らさずにのらりくらりとかわす。決め球であるスライダーと、100キロを切るスローカーブで決定打を許さなかった。辛島は「今日は低めに変化球が決まっていた。自分はバシバシ抑えられるタイプじゃないんで、次も打たれても失点につなげないように投げていきたい」と手応えを口にした。

 星野監督は「本塁打1本でよくあそこまで投げたよ。よく粘った」と評価。しかし打線は3安打で、今季3度目の完封負け。本拠地コボスタ宮城にはレギュラーシーズン過去最多となる2万3377人のファンが詰めかけた。観客の声援と投手陣の踏ん張りに、あとは打線が応えるしかない。【島根純】